WORKS 工事のシゴト

仲間たちと共に建物を造りあげる
1日に充実感を味わいながら、
「防災設備」に命を吹き込んでいく。

各種防災設備の工事現場のシゴトでは、建物ごとの設置基準、規模、目的等に合わせて必要な防災設備やそれらを繋ぐ電気配線、配管等を取り付けていきます。その他にもインターホンや防犯設備、テレビの共聴設備、LAN設備などの弱電設備の取り付けに伴う電気工事も行います。そんな設置・取付工事のスペシャリストである工事担当者の「1日の流れ」をご紹介します。

若手の1日をご紹介します!
若林

防災設備や弱電設備の設置・取付を行う仕事ですが、担当する現場の規模や工事内容、進行状況によって、やるべき作業や動き方が日々変わってくることがこの仕事の特徴です。消防設備士や電気工事士の資格を取得すれば工事の幅が広がりますし、1人で作業することはあまりなく、先輩や同僚と一緒に現場に向かい複数人で作業を行うことが多いんですよ。

若林 心利(わかばやし しんり)
2023年4月入社
工業高校ものづくり学科 卒業
第1技術本部 技術1課 所属

 AM7:10  出社

就職をきっかけに実家を出て、社員寮で生活することにしました(寮費無料なのでお得です)。寮から最寄駅までは徒歩2分。そこから会社まで電車で10分程なので実は通勤も楽チンです。工事の準備に時間がかかる日は早めに会社に入りますが、準備が少ない場合も7時半頃までには出社しています。

 AM7:20  工事作業の準備

現場に使う材料や道具を社用車に積み込みます。工事内容は前日までに把握して、どんな作業が行われるかをイメージし、そのためにどんなものが、どれだけ必要かを考えます。

 

高所の作業がある場合は、脚立やハシゴも積み込みます。現場に必要な道具があるわけではないため、様々な状況を想定した準備が必要になります。準備が終わると一緒に現場に行く先輩に共有・確認。ほかに必要なものがあれば用意します。

 AM8:00  朝礼・現場へ

8時には各部署のメンバーで集まって朝礼です。どのチームがどこの現場に向かうかを確認し合ったら、ワゴン車に乗り込み現場へと向かいます。近い現場では車で5分ほどで到着しますが、名古屋市周辺の市町にある現場を担当することが多いです。

 AM9:00  作業開始

現場は新築の建物に消防設備を取り付ける工事もあれば、リニューアル工事で既に設置してある設備を一旦撤去して取り付け直すもの、設備の更新のご依頼など様々です。

 

住宅やビル、工場、施設などの建物において、各場所に電気を供給するための配線の拠点になるのが天井裏です。建物を支える柱や梁などもあるため、必要な防災設備を取り付けるためにはどういう配線が可能かを考え、ほかの設備系統の配管や、電気系統のケーブルなどと干渉し合わない工夫が必要です。何より各種防災設備が確実に作動させることが目的なので、感知器と発信機・受信機などを接続するための結線を行う際には、配管の中に必要な電線をまとめ、切断や劣化を防ぐために確実に収めることが大事です。

ここだけの話ですが・・・①

天井がない状態から建物が出来る
過程を見るとスゴさが込み上げます。

 

消防設備を初めて知ったのは高校時代の就活時。その時に興味を持ったのが、設備を動かす「仕組み」でした。だから様々な現場に入って、工事や作業を施す時に見ることができる「裏側」の世界は、まさにワクワクの宝庫。天井がまだついていない状態なので、様々な配線や柱や梁の位置などを直接見ることができますし、「今まさにつくられているんだな〜」と実感します。天井が付いて、いよいよ消防設備を取り付ける時には「もうすぐ出来上がるのか」と感慨深い気持ちになることも。この仕事に携わらなければ見ることができないリアルに触れるたび、面白さが広がっていきます。

 PM12:00  お昼休憩

昼休憩は1時間ですが、終日同じ現場で作業をする場合は、先輩たちと現場近くの飲食店で食べたり、車でコンビニ飯をお供にゆっくりします。1日に回る現場が複数だったり遠方の場合は、移動中に済ませることもあります。

 PM13:00  工事再開

午前中と同じ現場で作業を続けることもあれば、午後からは別の現場に移動する場合もあります。どんな現場でも必ず意識するのは、その日のうちに、目標の工程まで確実に完了させること。現場では、僕達が行う消防設備の設置や取り換え工事だけが行われているわけではありません。決められた工期の中で様々な工事が並行して進んでいます。だからこそテンポよく、スムーズに、素早く動くこと。図面を確認して作業の流れを想定しておくのはもちろん、作業中に必要な材料や道具を車に取りに行くことがないようにセットしますし、工具や材料の出し入れも取りやすい位置に固定。1分1秒でもロスがないように積み重ねることも、この仕事では結構大事なんです。

ここだけの話ですが・・・②

行く現場の数も、回数も多種多様。
時間のロスを防ぐ工夫も十人十色。

 

1回で作業が完結する現場なら、1日に3〜4ヶ所回ることもありますが、規模が大きく、作業が長期にわたる現場では、朝から夕方まで1つの現場で作業することもあります。

 

とにかく工期内にやりきることが大事なので、僕自身、工事に必要な道具類の身に付け方も工夫するようになりました。利き手である右側には必須の工具類7〜8つを装着。作業内容に応じて、頻繁に使う工具は取り出しやすい位置にセットします。そして左側には小袋。この中には結線する時に使うスリーブ、プライヤ、補助カッター、ビニールテープなど細々としたものを入れています。工具の扱い方も、ただ力任せにやるのではなく、手がその感覚や加減を覚えるまで繰り返す職人技のようなところがあるんです。同じ作業でも自分ならどうするかを考え、自分が作業しやすい位置はどこかを探る、奥深い仕事です。

 PM14:30  ベンダー作業

ベンダーという工具を使って、防災設備の配線を覆うための配管パイプを人力で曲げています。見ての通り、金属製の配管はやっぱり硬いです。しかし、防災設備の取付位置やベストな配管ルートは現場によって千差万別であるため、機械ではなく人の手で、現場合わせしながら加工していく必要があります。角度が少しズレるだけでも見た目に美しくないため、テコの原理で体重をかけながら配管の曲がり具合を何度も調整。苦労があるからこそ、右の写真のような仕上がりにできた時の達成感はひとしおです。

 PM17:00  帰社

現場での作業が長引いたり、遠方への出張などを除けば、基本的に16時頃までに終了。その日に目標にしていた工程まで完了させて会社に戻ります。1日の工事内容を記録するべく報告書に記入。翌日の工事の下準備のために図面を確認したり、必要な道具や材料などを用意したりして業務終了。18:00までには退社して帰宅します。

ここだけの話ですが・・・③

温泉リゾートホテルで
大規模作業&遠方出張を経験!

 

これまでで一番印象に残っている現場は、三重県鳥羽市にある宿泊施設でした。工事内容は火災の発生を感知して建物内に知らせる自動火災報知設備の全館リニューアル。客室数だけでも100以上あり、ロビー、温泉施設、レストラン、売店などの館内施設が多数。さらにフロントや厨房など従業員の方が働く場所も含め、自動火災報知設備の撤去作業から新たに設置する設備のつなぎ直しまで、必要に応じて応援をお願いしながら、主に3人体制で実施しました。

 

お客様のチェックアウト〜インまでの時間を使った日帰りでの設置作業もあれば、従業員が働く場所などは泊りがけで夜間に作業することも。トータルで約2ヶ月かかった現場でしたが、スケールの大きな工事に関われたことは貴重な経験になりました。

工事のシゴトとは?
設備工事の技術が磨かれるほど
「できる」が広がる喜びを
この手に感じられるシゴト。
若林

火災から人命を守るための消防設備は、どのように火災を知らせるのだろうか。その仕組みを知りたいと思ったことが、このシゴトに携わるスタートでした。工事では表示灯や火災ベル、発信機などの自火報の設置作業以外にも、防火扉の裏に取り付けられ、火災時に自動で閉鎖するラッチなどの防排煙設備の取り替え工事にも携わっています。

 

工事範囲が広いので、工具の扱い方から電線の処理や結線の技術まで、ぐっと磨かれたように感じます。まだまだ成長途中ですが、1つ1つの現場や作業を目に焼き付けて、いつか消防設備士や電気工事士の資格取得した時に役立つように経験を積み重ねる毎日です。

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