ABOUT 消防設備士とは
どんな存在であるかを紹介します。
一戸建てやマンションなどの住宅、ビルや工場、宿泊施設、商業施設、保育園や高齢者施設など、様々な建物に設置されている消防設備。規模や用途、収容人数などに応じた設備の設置が法律で義務付けられ、その取付工事、点検、整備を行うことができる国家資格が消防設備士です。
法律で義務付けられている
消防用設備の「設置」と「点検」
大切な命も、かけがえのない財産も、一瞬で奪ってしまう火災。もし適切に防災設備が設置されていなかったら、もし作動せず逃げ遅れてしまったら、そんな火災がもたらす様々な「もし」から、人命と財産を守るのが「消防法」という法律です。
防火や消防上のルールに従って、建物ごとに適切な防災設備を設置・整備し、必要な届出を行い、定期的な点検を実施することで初めて「火災のない日常」が守られます。日本報知機はその職務を遂行する消防設備士として、使命感を持って取り組んでいます。
建物を利用するすべての人たちの
安全・安心を守る、誇り高き仕事
あらゆる防災設備の点検・整備・設置・交換作業を行うことができるのは、国家資格である消防設備士のみ。それだけ人命に直結する責任ある職務だからこそ、常に安全意識を高く持ち、消防設備士としての正確な技術力を磨き続けることが必要です。
「火災のない日常」は地道な鍛錬の先にあります。それを守ることができるのは消防設備士である私たち。適切に防災設備が設置できているか、確実に作動する点検ができているかは、私たちの手にかかっています。その厳しさと責任感が人の役に立ち続ける原動力になっていくのです。
国家資格がなければできないシゴトがある。
国家資格である「消防設備士」でなければ、様々な消防設備の設置、整備、点検、交換作業などができません。責任ある役割を担う消防設備士が、どんな資格で、資格によってどんな設備を扱えるのかを詳しく見てみよう。
代表的なアイテムたち
消防設備士が取り扱う代表的なアイテムたちをご紹介。皆さんにとっても、学校やマンション、商業施設など様々な場所で見慣れているアイテムが沢山あるはずです。この機会にぜひもっと知ってみてください。
- ①発信機
火災を発見した人が手動でボタンを押すことで、速やかに発生を周囲に知らせる身近な消防用設備のひとつ。発生位置を示す表示灯とともに赤色で目立つよう、通路の壁面や人目につきやすい場所に設置されます。
- ②煙感知器
火災によって発生する煙、熱、炎などに応じて感知する機器が異なります。その1つである煙感知器は主に天井面に取り付けられ、上にあがる煙の性質を利用して火災の発生を迅速に感知して知らせます。
- ③避難誘導灯
火災や停電、災害時に避難口や避難方向を示し、建物内にいる人を屋外へ安全に避難を促すための照明設備です。多くの人が利用する施設等において人目につく場所への設置が義務付けられています。
- ④消火器
初期段階での火災時に消火するための消防用設備です。防火対象物等において設置義務がある「業務用消火器」と、 設置義務のない一般住宅等に設置される「住宅用消火器」があります。
- ⑤消火栓
消火活動を行う際に必要な水を供給するための設備です。消火栓には様々な種類がありますが、一定の規模以上の建物内に設置されている屋内消火栓は、消防隊が到着するまでの初期消火に使われます。
- ⑥スプリンクラー
初期消火を目的とし、火災を感知すると自動的に散水を行う消火設備です。消防法により11階以上の建物や3000㎡以上の建物など、大勢の人が集まる施設等に設置が義務付けられています。
- ⑦火災受信機
火災による熱や煙などを感知する感知器や、火災に気付いた人が押す発信機などから、発生信号を自動的に受信します。作動した感知器・発信機の位置を表示し、ベルやブザーなどで防火管理者や関係者に知らせ、建物内への周知につなげます。
- ⑧非常用放送設備
消防法改正で「非常時の的確な情報伝達」と「より安全な避難誘導」を第一に、自動火災報知設備などと連動させることが義務付けられました。火災発生を自動音声アナウンスで知らせる設備で、確実に明確に聞こえる状態が確保されることが重要です。
- ⑨避難ハッチ（はしご）
特に火災から避難する時に使われます。マンションのベランダやバルコニーなどに設置され、入居者の命を守る避難設備として、通常の避難経路では避難できない際に活用されます。
消防設備は設置と点検によって、安心・安全を継続することができます。これらを日頃から支え続けるのが、私たちの職務における「工事」と「点検」を担当する消防設備士です。
工事担当
ビルや工場、商業施設などの新築やリニューアル工事において、消防設備の設置や更新工事を行うシゴトです。自動火災報知設備をはじめとする防災設備の工事以外にも、インターホンや監視カメラなどの弱電設備を取り付けるための電気工事も行います。
点検担当
すでに建物内に取り付けられている防災・弱電設備が、正確に作動するかを点検し、メンテナンスを行うシゴトです。各種設備が取り付けられている現場に赴き、1つ1つ点検をしつつ、劣化や動作不良などの不具合が確認されれば交換も行います。